夫がどうやら浮気しているらしいと気づいてからも、私は何もできないまま半年が過ぎました。誰にも相談できないまま、自分一人だけで悩み考え続けています。自分がどうしたいのか、自分の心に尋ねてみても、はっきりとした答えはまだ見つかりません。ただ悲しくて悲しくて、うまく考えられないというのが本音です。夫に問いつめるようなことはしていませんが、夫の私に対する態度は日に日に冷たいものになっていました。
そんな時に、高校時代の友人が旅行で東京に来るというので、先日久しぶりに会いました。私が地元に帰省した時以来なので3年振りくらいの再会です。高校時代の一番の親友で、話していてホッとする相手です。
その友人が、私の顔を見るなり、「あれ?痩せちゃったねー」と言いました。自分ではあまり気づきませんでしたが、恐らくやつれちゃってたんだと思います。老けたというか。それを友人は痩せたという優しい表現で伝えてくれたんだと思いました。
私は涙が溢れて止まらなくなりました。会った場所が、広々としたオープンカフェだったのはラッキーでした。騒々しい場所ではありませんでしたが、色んな音がザワザワとしていたし、お客はそれぞれのテーブルでそれぞれ楽しんでいて周りはあまり気にしていない感じでした。私は友人に夫の浮気のことで悩んでいることを話しました。話しながら、私は誰かに聞いてもらいたかったんだなと思いました。
私の話を聞いていた友人は、私にどうしたいのか尋ねました。私が「まだわからない」と答えると、「離婚する気なら探偵を雇ってきちんと浮気の証拠を手に入れないと」と、とても現実的な話をします。聞くと、友人は実際にご主人が浮気をした際に興信所に依頼して、相手の素性や住所を調べてもらい、実際に相手の方のところへ行って話をしたそうです。実家暮らしだったその相手の両親とも話したとのことでした。友人夫婦には子供もいますし、結局離婚には至らなかったそうですが、友人は離婚する気で興信所に依頼したんだそうです。
そっか、浮気ってほんとに良くあるんだなと思いました。探偵や興信所も遠いどこかの話ではないんだ、現実にあるんだと思いました。いずれにしても私は心がだいぶ軽くなりました。夫とのことも答えを探すことができそうな気がします。いざとなったら探偵を雇ったっていいんだと思えたことは私に力を与えてくれました。
DATE: 2016/10/3